チキンによるチキンのための長期投資ブログ

やけくそになって有り金のほぼすべてを株式投資に投じてみました

擬似債権について

今年は擬似債権の考え方を採用して、利回りが比較的高そうだった、クイック、戸上電機、JACリクルートメント、eBASEを購入しました。
http://tachibanasuguru.blog56.fc2.com/blog-category-40.html

去年までは解散価値やEV/EBITに重点を置いていたのですが、初めて高PBR、高PER銘柄に手を出しました。


JACリクルートメントについては、800円台で購入して、1200円台で売却しました。擬似債権の考え方を採用したところ、想定されていた利回りを上回り50%の利益が出たので、一度すべて売却しました。
JACリクルートメントについては利益を得ることができたのですが、eBASEについては含み損、クイック、戸上電機については最近やっと含み損が解消されたという状況です。

それぞれの銘柄についてPBR、ROEの観点で考察してみました。

ROE、高PBRの銘柄

クイック、eBASEについてはROEが20%以上と非常に魅力的だったのですが、PBRも3倍以上と高い銘柄でした。
購入後、日経平均が大きく暴落し、この二つの銘柄では大きな含み損を出したのですが、高PBR、高PERの銘柄は価格に大きな期待が反映されており、相場の下落局面では大きく売られてしまう、ということが分かりました。


JACリクルートメントでは損失は出しませんでしたが、私が売った後1600円くらいまで上昇し、その後1100円台まで下がりました。
この銘柄は相場の下落の影響はあまり受けていませんでしたが、あまりよろしくない(?)月次発表が出たようで、大きく売られてしまったようです。


どちらにしても、高ROE、高PBRの銘柄は相場全体の期待、個別の期待が下がったときは覚悟する必要がありそうです。

ROE、中程度(1~2倍)PBR銘柄

戸上電機はこれに該当します。高ROEに惹かれて投資したのですが、その後の相場の下落やあまりよろしくない来期予想にもかかわらず、上記の銘柄ほど大きく下がりませんでした。期待が大きくない銘柄だったので、下落もそんなに大きくなかったんでしょうか?

擬似債権の欠点は企業の成長の限界を考慮できないこと

擬似債権の考え方を採用すると、ROEに対してPBR、PERが低い銘柄を探すことになります。
ROEに対してPBR、PERが低い銘柄に投資することで、全体と比較して割安な銘柄に投資できることになると思います。
ですが、擬似債権の考え方はROEが数年にわたり維持されることが前提となっています。
実際はROEは市場平均に回帰するのが一般的で、高いROEを維持できる銘柄はごくまれなようです。
(大きな自社株買いによる株主資本の減少によるものを除く)ROEを維持できる銘柄を探し出す方法というのはかなり難しそうなので、ROEの推移を予測して企業価値を計算して、割安な銘柄に投資するのが現実的なんでしょうね。

ご参考

http://www.tr.mufg.jp/houjin/jutaku/pdf/u201503_1.pdf